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仏教関連ピックアップ>「白隠展 HAKUIN 禅画に込めたメッセージ」
「白隠展 HAKUIN 禅画に込めたメッセージ」 Bunkamura ザ・ミュージアム 白隠慧鶴(はくいんえかく) (1685~1768)をご存じでしょうか。臨済宗中興の祖とたたえられ、一万点にも及ぶ魅力的な禅画を残した江戸時代の禅僧で す。民衆の教化に用いられたそれらの作品は、これまで一部の研究者、コレクターたちによって高く評価されてきましたが、一般的な知名度がさほど高かったとは言えません。
本展は、近年、画期的な白隠研究書を刊行した禅宗史研究者・芳澤勝弘氏(花園大学教授)、江戸時代絵画史における白隠の重要性を説く美術史家・山下裕二氏(明治学院大学教授)を共同監修に迎え、史上初の本格的な白隠展として企画されたものです。 白隠作品の多くは、寺院、個人などに所蔵され、一般観客の目にふれる機会はこれまできわめて稀でした。本展では、全国に散在する作品のうち、大作を中心に 約100点を選りすぐり、一堂に展示します。迫力あふれる達磨、ユーモラスな布袋、慈愛に満ちた観音、さらに破格な筆法による書などを通じて、白隠が禅画 に込めたメッセージが、 時空を超えて、現代を生きる多くの人々にダイレクトに届くことを期待しています。 江戸時代中期の禅僧であり、大量の書画を遺した白隠慧鶴(はくいんえかく)(1685~1768)。500年に一人の英傑(えいけつ)として讃えられ、現在の臨済宗の僧侶たちの系譜をさかのぼれば、すべて白隠に行き着くほどの重要な存在です。
白隠は80余年の生涯を民衆教化に捧げ、その手段として大量のユニークな書画を遺しましたが、それらは各地の寺院や個人コレクションを中心に散在しており、一般観客の目に触れる機会はこれまで稀でした。本展では40数カ所の所蔵者から大作を中心に約100点を厳選し、質、量ともに史上最高の白隠展となるでしょう。 白隠が描いた画題は、釈迦や達磨、菩薩などの仏教的なものに留まらず、七福神やお福など庶民信仰にもとづくもの、また猿や鼠を擬人化したものなど、きわめて多岐にわたっています。時にはユーモアを込めて、またキャラクターに託して修行者や一般民衆へ向けて描かれた書画は、宗教という範疇や200余年という時空を飛び越えて、「真に伝えたいメッセージ」として21世紀を生きる私たちに届きます。 多くは絵と言葉を対にした画賛形式で構成される白隠禅画を、白隠研究の第一人者である花園大学国際禅学研究所の芳澤勝弘教授の卓越した読み解きで、またこれまでほとんど語られてこなかった白隠の美術史上の意義を、明治学院大学の山下裕二教授の解説でわかりやすくお伝えします。
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