数ある寺院ホームページの中でもとりわけ親しみやすく、わかりやすいサイト構成で異彩を放つホームページがあります。
ようこそ、こんごういんへ。
- 真言宗豊山派 金剛院 -
http://www.kongohin.or.jp/
コンテンツ内容は、精進料理、写経・写仏、御府内八十八ヶ所等多岐にわたっていますが、特筆すべきはその見せ方です。
例えば、
精進料理・・・ぱぱぱのれしぴ
写経・写仏・・・たいけんしてみよう!
般若心経・光明真言・・・唱えてみよう!
御府内八十八ヶ所・・・東京お寺めぐり
といずれのコンテンツも身近な言葉に置き換えられ、大人から子供まで誰にでもわかりやすく楽しみながら自然に仏教と親しめる内容となっています。
精進料理、興味はあるけれど実際に作るなんてとんでもない!なんて思っている方、ぜひ、ぱぱぱのれしぴ アクセスしてみてください。
お寺ごはんとして紹介されている各レシピはわかりやすく、すぐにでも作って食卓に四季の彩りを取り入れることができます。実際、本当に作ってみたくなるレシピばかりで、そんなページ作りってとても素敵です。
もちろん本格的精進料理の紹介もかわいらしいイラストと写真入りで掲載されています。
その他にもホームページにはこまかな仕掛けがたくさんあり、楽しくページをクリックしていくことができます。そうした中で仏教ならではの生活に役に立つヒントがちりばめられているのです。
■金剛院の野々部利弘ご住職にホームページやお寺の活動についてお話を伺いました。
---とても親しみやすくわかりやすホームページでいらっしゃいますね。
ありがとうございます。
---開設から10年ほど経過され、情報を発信していく中で意識的に変わった点がありますか?
ありますね。
まず、自分の視点が変わりました。
視点を同じところにおかないといけないということに気づいたのです。
情報を提供するお寺側と一般の方々の視点が同じでないと内容が伝わらない。
ホームページに限らず、発信する情報がきちんと伝わらなければ、一般の方がお寺に
足を運んでくれたり、新しいご縁を結ぶことも何もできません。
お寺もね、これからは地域や企業とどんどん繋がっていかなくては駄目だと思っています。そして関係を築き上げ、そこに情報を発信していく。
これが全てではありませんが、今では、大分育ってきたかな、という状態になりつつあります。
---イベント活動についての反応はどうでしょう。
子供向けに平成の寺小屋もされているのですね。
寺小屋は、江戸時代、智観比丘尼さんという方が金剛院で村の子供たちに読み書き、
礼儀作法などを教える寺小屋をはじめたということもあって、小学生(4年生~6年生)、中学生(1、2年生)を対象に行っています。
参加している子どもたちは、驚くほど成長していきます。
イベントに関しては、このイベントをやったらどのくらいの人数が集まるのか、どの年代層がくるのか、参加してくれる人たちとどうコミュニケーションを図っていくのか、そうしたこと、すべて考えた上で運営しています。
イベント活動から一般の方々の興味の持ち方、求めているものなどをさらに活用し、お寺の存在理由として反映させています。
ただ、今は寺ありき、住職ありきではなくネットワークやコラボなど、いろいろな形でつながりをもたないとならないと思いますね。
---そうしたお考えから「しいなまち みとら」の設立につながっていかれたのでしょうか。
そうですね。
このあたりでも以前は、三世代が一緒に暮らしているのが普通でしたが、今はそうした家族制度がなくなって、とりまく環境や社会情勢が大きく変わりました。
お寺の存在理由も同様に変化してきています。
お寺に求めていることや興味の持ち方などを活用し、その欲求を満たしていくには地域、さらには行政も含めたつながりが必要です。
何もかもお寺だけで行うには限界があります。
そこでNPO法人「ライフデザイン」と金剛院が共同で運営する「しいなまち みとら」を設立し、地域の方が気軽に集える場所を新たに作ってしまったわけです。
「みとら」とはサンスクリット語で「友人・仲間」を意味する言葉ですから椎名町で友人や仲間がふれあう広場ということになります。
お寺の存在理由も大きく変化した今、こうした場のつながりが重要な役割を担ってきていると思います。
例えば、一般の方が、いきなりお寺に入ってきて仏事相談のようなことをするのは大変でしょう。
でも駅のそばでしかも商店街の中にあるコミュニティ広場で行っているとなればちょっと相談してみようかな、となります。
「みとら」で仏事相談をしたり、写経を行うということもあれば、
「みとら」で紹介されていたイベントに行ってみようと思ってお寺に足を運ぶ、
このように「みとら」は、その言葉通りお寺と地域を結びつけるものとなっています。
平成24年には椎名町駅舎がリニューアルします。
「みとら」だけでなく、個から地域、または企業、芸術など点と点を結び付け、新たな提案をし続けていきたいと思っています。
ご住職が見据えるこれからのお寺、地域の方たちとの交流、そして椎名町駅舎リニューアルに伴う新たな発展、いったいどんな風になっていくのでしょう。とっても楽しみです。
お話をお伺いした後、堂内及び「しいなまち みとら」を案内していただきました。
本堂では法要だけでなく、お芝居や講談など多くのイベントが行われています。
「“曽根崎心中”を上演したときは、ここを川にしてね、音の響きが良くてね。」
といったお話を伺うと、否応なしにさぞや幻想的な空間が出来上がったことだろうと想像し、
見たい!衝動が湧き上がります。
こうしたイベント等の模様は、デジブックで閲覧が可能です。さすがです!
→こんごういんデジブック
また女性限定、お寺で和のスイーツがいただける…「和を楽しむ会」が模様されるとお伺いし、
その場で申込みしてしまいました。
するとご住職から
「びっくりしますよ。」との一言が。
えっ?何?何?
どんなこと?
それは体験してみてのお楽しみ ということなのでしょう。
その後の言葉は続けてくれません。
そんな茶目っ気もある(失礼)ご住職を垣間見るには
フリーマーケットの模様がユーチューブにアップされていますので是非こちらをご覧ください。
みてのお楽しみですが、映像終了間際が、たまりません。→こんごういんちゃんねる

赤門の前で ご住職をパチリ。 |
豊島区指定文化財・赤門(あかもん)
有形文化財の指定を受けている山門は、朱塗りの門。将軍家と縁のあるお寺という証とご住職から伺いました。 天明年中(1781 - 1788年)、度々発生した大火の折、十九世・宥憲和尚が先頭に立ち、多くの罹災者を金剛院で収容し助けた功績が将軍 徳川家治の耳にとどき、褒賞として、山門を朱塗りとする許可を受け、1780年(安永9年)建立。
村民から赤門寺(あかもんでら)の名で慕われ、朱塗りの山門(赤門)は、1994年(平成6年)6月27日に豊島区より有形文化財の指定。 |

田中理事長と運営スタッフの矢原さん
■しいなまち みとら
〒171-0051
東京都豊島区長崎1-1-17
(すずらん通り商店街)
電話:03-5926-8451
Fax:03-5926-8452
http://www.life-design.or.jp/
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「しいなまち みとら」
西武池袋線 椎名町駅北口のすずらん通り商店街内に「しいなまち みとら」はあります。
「みとら」では、ほぼ連日写経やヨガ、キッズ英語などの教室が開催されています。ホームページにイベントカレンダーがありますので興味のある講座に参加されてみてはいかがでしょう。
---「地域のつながり」を育む 新しい空間を目指して---
「しいなまち みとら」は、椎名町駅を中心にした地域の方々の情報交換や情報発信、仲間作りのためのコミュニティひろばです。使い方はあなた次第・・・。地域社会のために何か貢献したい、趣味の作品の発表したい、パーティーや待ち合わせの場所にしたい、お話がしたい、何かを学びたいなど皆さんが作りあげていく場所です。
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金剛院で、しいなまちみとらで、多くのイベントが行われています。
ご確認の上、お出かけください。
お寺データ
寺院名:蓮華山仏性寺金剛院
宗派:真言宗豊山派
本尊:阿弥陀三尊(阿弥陀如来、観音菩薩、勢至菩薩)
開基:聖弁和尚 大永2年(1522)
文化財:豊島区指定有形文化財 朱塗りの山門(赤門)
、豊島区登録 板碑、馬頭観音
霊場:御府内八十八ヶ所 第七十六番目札所
住所:東京都豊島区長崎1-9-2
TEL:03-3957-2313
http://www.kongohin.or.jp/