【宗派名】天台宗
【別名】美江寺観音
【住所】岐阜県岐阜市美江寺町2−3
【本尊】十一面観世音菩薩
【開山】
【開基】勤操
【由緒】美江寺は第44代元正天皇(在位715-724)の勅願によって開創され、本尊十一面観世音菩薩はもと伊賀国名張郡伊賀寺に安置されていたのを、美濃本巣郡美江寺の里に移したのである。この地は木曽、長良、揖斐の三大川が網の目のように流れ、住民が年々悩み苦しんだのを哀れみ、観音の霊験により伊賀寺の本尊を迎えたと伝えられる。養老7年(722)、長屋王の勅で七堂伽藍ができ、盛大な落慶供養が行われ、寺号も美江寺と称された。これまでの三川の氾濫もおさまり、荒れ果てた川床もみごとな清流と化したので、美しい長江の意味から美江寺と名づけたのである。天文10年(1541)、斎藤山城守道三が、岐阜城を築くにあたり、近郷近在の信仰高き名刹である美江寺を現在の地に移し、城下の繁栄を守護せしめられた。また千数百年の古い伝統を持つ美江寺まつりなどが毎年行われ、人々の信仰が絶えない。
【寺宝】十一面観世音菩薩(国重文)/能面(市重文) ※3月1日に行なわれる美江寺まつりの猩々(しょうじょう)投げの行事では、これを奪い取れば当年の厄除開運・諸願成就ができるという猩々が参詣者に投げられ、大もみ合いの凄壮な絵巻が展開される。