【宗派名】臨済宗妙心寺派 一等地一級
【別名】
【住所】愛知県額田郡額田町大字片寄字山下59
【本尊】延命地蔵尊
【開山】円応国師寂室玄光
【開基】足利 義満
【由緒】天恩寺は、貞治元年(1362)足利義満が足利初代将軍尊氏の遺命により、見性悟心禅師に命じて創立された。見性悟心禅師は、その師江洲永源寺開山円応国師を開山とし、自ら第2世となった。応仁の乱(1467-1477)後、世の乱れとともに堂塔日々に荒廃し、法系道脈も自然に断絶する。天正(1573-92)の頃、作手城主奥平貞能、名古屋の熱田海国寺より大円妙応禅師を招じて中興せられこれより妙心寺派に改めた。慶長7年(1602)徳川家康より寺領100石の寄進あり、以後徳川家より代々御朱印の下賜あり、明治維新に至る。足利尊氏、徳川家康の御霊感、奥平家の御寄依など、霊験あらたかな本尊延命地蔵菩薩なれば、遠近の信者は多い。3代将軍義満は名匠安阿弥に命じ、本尊ならびに御脇仏として、不動明王、愛染明王を彫刻させている。建物の作者は不祥であるが、室町時代の珍重すべき禅風の建築である。
【寺宝】仏殿(重文)―禅風の建築/山門(重文)―現存する薬医門中最古のもの/扁額―足利義満筆/古代伝法九条袈裟/法華経八巻/支那古代焼の皿/その他、雪舟、兆殿司、探幽筆の絵画等