【寺院名】松月山 長安寺(ちょうあんじ)

【宗派名】時宗
【別名】
【住所】滋賀県大津市逢坂2-3-18
【本尊】阿弥陀如来
【開山】
【開基】
【由緒】長安寺は、大津市長等公園の南端にあり、背には逢坂の関山を負い、前には湖水を隔てて三上山を臨む景勝の地にある。同寺は、古来関寺又は世喜寺と云い、日本三大仏の1つとして五丈の弥勒仏を安置した大霊場であった。草創年代は不詳であるが、逢坂に関が設けられた頃から建立されたと思われる。その後、天延4年(976)の大地震で大仏も破損し、後、恵心僧都源信が復興を志し、弟子延鏡が尽力して、寛仁2年(1018)に本尊、治安2年(1022)に伽藍がほぼ完成、三井寺に属していた。くだって鎌倉時代に遊行元祖一遍上人がこの寺に留錫した因縁から時宗となり、遊行流念仏の道場となった。ところが、慶長(1596-1615)の兵火に焼かれて以来ほとんど廃滅し、僅かに一小庵を残すのみとなり、これが今日の長安寺である。ただ境内に残る極大な礎石一個と霊牛塔に昔の壮麗を偲ぶのみである。
【寺宝】石造宝塔(国重文)--恵心僧都源信が関寺を復興した時、一頭の牛が現われ、大いに工事の手助けをしたが、実はこの牛は迦葉仏の化身であった。故にこの霊牛を供養するために大石塔が建てられた。これが今に残る霊牛塔で、石造宝塔としては最古最大であるといわれている。