【宗派名】真言宗御室派
【別名】七福寺
【住所】奈良県宇陀郡大宇陀町大字拾生
【本尊】十一面観世音菩薩
【開山】聖徳太子
【開基】行基菩薩
【由緒】大願寺は、日本最古の霊場にして(室生八十八ケ所宇陀三十三ケ所の札所)万葉の昔に現れた菟田阿騎野の地にあり、聖徳太子(574-622)が蘇我馬子(?-626)に命じて建立されたと伝えられている。その後、松山城主織田出雲守高長は、本尊十一面観音菩薩に深く帰依して同山を祈願所とし、伊豆守信武は、毘沙門堂を建立した。山門の額は、信武の筆によるものである。また、山城守長頼は、鞍馬寺の尊像と同作とつたえられている毘沙門天を勧請して奉るなど、寺運は大いに栄え、人々の信仰は厚く今日に至っている。本尊十一面観音菩薩は、明治18年(1885)の災厄に逢うも、不思議に面相と両手を無くしたものの、離れた土中より後に発見され、「焼けずの観音」として広く世に知られている。「大願成就」と「火災厄除」の観音菩薩である。
【寺宝】十一面観音/毘沙門天王/白山権現/筆塚(本草学者森野好徳)/仏足跡/おちゃめ庚申--天保14年(1843)に作られ、きわめてユーモラスで人々に愛され親しまれている。今も庚申の夜は講の人々が多く集まり信仰されている。