【宗派名】浄土宗
【別名】
【住所】滋賀県蒲生郡安土町
【本尊】弥陀如来
【開山】隆尭上人
【開基】
【由緒】浄厳院の草創は聖徳太子に遡る。太子が全国に建てた48伽藍のうち、近江国の12伽藍の1つだとも言われている。その後佐々木氏頼が正平年間(1346-70)に慈母の報恩のために建立し、慈恩寺威徳院となっていた。この慈恩寺は六角佐々木氏の没落により廃寺同然となったが、信長によって金勝谷の浄厳坊に住む明感上人が招かれ、慈恩寺の地を与え、寺を再建した。明感上人は信長が軍を京に進めたとき、その高徳を慕って法を聞いた高僧であるので信長が天下を統一し、安土城を築くと早速に明感を招いたのである。明感は浄厳坊の開祖隆尭上人の遺訓をもって慈恩寺に移り、威徳院を改め金勝山慈恩寺浄厳院とした。故に浄厳院は信長の安土城と密接なつながりがあり、また「安土宗論」の行なわれた寺として仏教史の中で重要な位置を占める歴史の重みのある寺である。
【寺宝】本堂(重文)/絹本着色山王権現像(重文)/厨子入銀造阿弥陀如来立像(重文)/厨子入銅製舎利塔(重文)/応誉明感上人画像/安土宗論記録/開山上人略伝/参内由緒録/その他多数