【宗派名】真言宗醍醐派
【別名】金峰山寺
【住所】三重県一志郡美杉村三多気204
【本尊】蔵王大權現
【開山】理源大師
【開基】役行者
【由緒】真福院の草創は、白鳳時代(650-700頃)、修験道の祖役行者がこの地に蔵王権現を祀られたことによる。平安末期から室町末期までは蔵王権現の霊場として隆盛を極め、在原業平、平清盛、北畠親房など史上知名の士の参籠が伝えられている。北畠氏の祖、中院通方卿は深く帰依し、堂塔を建立し外護を尽されたと云う。正和元年(1312)晩秋、元道師の時、失火により堂宇全焼師は行方不明となったが、大楠公学問の師、滝覚坊が河内観心寺より文保(1317-19)の頃転住し、復興された。天正年間(1573-92)、伊賀乱の時、織田信長の兵火により本堂を残す堂宇をみな焼かれたが、元和6年(1620)、祐栄師は御嶽左近進の舎弟を弟子とし、地元の氏神として復興を謀った。その後、梵鐘、山門、諸堂が次第に整えられ、明治6年(1873)、神仏分離の政令により寺院となるが、今なお神社としての信仰も維持されている。
【寺宝】蔵王権現三体/弘長の梵字碑(県文)/正安の宝篋印塔(県文)/不動尊立像/三多気桜(史蹟名勝)