【寺院名】普門山 蟹満寺(かにまんじ)

【宗派名】真言宗智山派
【別名】
【住所】京都府相楽郡山城町綺田浜36
【本尊】国宝 釈迦如来
【開山】秦氏
【開基】
【由緒】ある日のこと里の子供が捕えた蟹を食べようとしていたところ、慈悲深く仏心の厚い娘がその子供に他の食物を与えて蟹を放してやった。その娘の父は百姓で、ある日、田を耕していると蛇が蛙を呑もうとするのを見て哀れに思い「その蛙を放してやったら私の娘の婿にしよう」と云ってしまった。父親はことの次第を娘に語り、不本意を悔いたのだった。娘は「倉代」の中に入って観音さまに救いの祈願を込めた。五位の姿の男は大いに怒り、本性を現して蛇の姿となって「倉代」をぐるりと巻き荒れ狂った。すると観音さまが現れ「我を信じて念ずる観音力は此の危難を除くべし」と告げた。間もなく暴音が絶え、幾千万もの蟹が集まってハサミで蛇を倒し、やがて蟹も力尽きて倒れていった。観音さまの御守護を感謝してこの地に蟹と蛇の亡骸を埋り、その上に御堂を建てて蟹満寺と名づけた。
【寺宝】釈迦如来像(国宝)/聖観世音菩薩