【寺院名】揚柳山 大野寺(おおのでら)

【宗派名】真言宗室生寺派
【別名】
【住所】奈良県宇陀郡室生村大野1680
【本尊】弥勒菩薩
【開山】役小角
【開基】
【由緒】大野寺は、白鳳9年(658)に役の小角が開き、天長元年(824)に弘法大師が室生寺を開創のとき、この地に一宇を建て、本尊弥勒菩薩を安置して慈尊院弥勒寺と称し、室生寺の西の大門となった。その後、地名を名づけて大野寺と称されたのである。鎌倉の初期、承元元年(1207)興福寺の荘園であった時、大野寺の前を流れる宇陀川の対岸に屹立する弥勒磨崖仏の造顕がなされた。この岩壁は室生火山群の特色である石英安山岩の露出したもので、この岩壁に彫刻された弥勒下生線刻大磨崖仏の雄大さは、今日では他に類のないもので、日本石仏史上の重要な遺例であり、宗教精神の高まりが感じられる。大野寺は宇陀川の清流に臨んで弥勒、屏風岩等の奇巌怪石とともに老杉古松が生い茂り、山水絶景となっていて、境内の垂枝桜が美観をそへ、近畿日本鉄道沿線唯一の景勝地である。
【寺宝】地蔵菩薩(重文)/不動明王磨崖仏/大般若経/大野寺縁起/石仏造立記/史跡大野寺石佛
※大野寺周辺は「史跡地指定」「風致保安林指定」「室生赤目青山国定公園」