【寺院名】忍辱山 円成寺(えんじょうじ)

【宗派名】真言宗御室派
【別名】
【住所】奈良県奈良市忍辱山町1273
【本尊】阿弥陀如来・多宝塔本尊大日如来
【開山】命禅上人
【開基】万寿3年
【由緒】円成寺は天平勝宝8年(756)聖武・孝謙両天皇の勅願により、唐僧虚瀧和尚の開創と伝えられ、万寿3年(1026)命禅上人が再興して十一面観音を祀り、中世京都東山椿峰にあった円成寺の名跡を継いだと言われる。天永3年(1112)迎接上人が阿弥陀堂を建てて阿弥陀如来を安置し、保延年間(1135-41)実範上人が留錫して戒律を興し、仁平3年(1153)京都仁和寺の寛遍僧正が東密忍辱山流を創始して頓に寺勢が挙った。文正元年(1466)応仁の兵火で主要伽藍を焼失したが程なく栄弘阿闍梨が再建し、次いで文明13年(1481)朝鮮に使して高麗版一切経を請来した。江戸時代には寺中23寺、寺領235石を有する大寺であったが、維新後衰え、今の境内と建物のみを残した。近年伽藍の解体修理と庭園の復原改修を完了。多宝塔を再建して寺観を一新し、数多くの仏像と建造物、多くの文化財や庭園を擁する静寂な浄域となっている。
【寺宝】春日堂・白山堂并棟札(国宝)/本堂付本尊厨子(重文)/本尊阿弥陀如来坐像(重文)/大日如来坐像(重文)運慶真作/四天王立像 4躰(重文)/楼門(重文)/宇賀神本殿(重文)/五輪塔(重文)/庭園(名勝)/その他県文・市文等多数